出来の悪い子ほどかわいい 甲斐享・成宮寛貴

相棒season17の第1話。

出来の悪い子ほどかわいいカイトお坊ちゃん。

以前にBSの番組で帰って来てほしいと言ってくれた石坂浩二さんの台詞の後、何とも言えない表情で、ほんの数秒ではあったけれど、確かに3代目はそこにいた。

そしてエンドロールにも名前が。

season15悪魔の証明の時、テレ朝からの信じてるよのメッセージじゃないかと思った。

悪魔の証明というのは、やってないという事を証明せよ、出来ない事を証明せよと言っているという事だ。薬物をやっていたという証明は出来るだろう。だがやっていなかったという証明は無理だ。話の中には週刊誌のプライベート暴露も絡んでいた。お前たちマスコミは彼に無理な事を強いて追い詰めたのだという怒りの表明ではと思った。

悪魔の証明の時も今回も、カイトの映像を出さなくても話は進んだ。名前を出しただけでもよかったのに、わざわざ映像を挟んだことに相棒スタッフへの彼への愛情を感じた。

放送翌日、彼はインスタのストーリーで、何に対してかは明かさないものの、感謝していますと言っていた。相棒スタッフに対してではないだろうか?

 

そして、法律には詳しくないから肖像権だとかは全く分からないから間違っているかもしれないが…。

再放送などは本人の許可なくとも勝手に流せてしまうそうだが、新たに編集する映像の場合は本人の許可は必要であるらしい。以前、Mステで彼の映像が流れた時や、season15ラストの悪魔の証明の出演シーンの時、本人に許可を取っているのは確実であろうと記事の中で書かれていた。

成宮寛貴であることを完全に捨ててしまったわけではないのかな?と複雑に期待してしまう。

 

自分は、彼が別に日本に帰って来なくてもいいと思っている。

薬物の証明なんてどれだけ訴えても100%の潔白は無理。

あの馬鹿どもが逮捕されてる事や、喧嘩になって嵌めた、和解したい、悪いことした、等とぬかした事が報道されれば、本当にたちの悪い連中に嵌められただけだったんじゃないかと世論を動かすことも出来るかもしれないが、それならそれで、今度はそんな連中に付け込まれる隙を作ったお前が悪いと叩かれるのだ。

日本の芸能界はもう模範的な優等生しか認められないし、そうでない人間は事務所のパワーで幅を利かせるパワハラ芸人ばかりだ。ほんっとうにテレビに魅力がない。そんな世界にわざわざ帰って来る価値があるか?と思えてならないのだ。帰るなら講談社が私が悪うございましたと土下座することがあった時だけでいい。(無いだろうが)

それに何より、性的指向を揶揄されて嫌な思いをすることは目に見えている。引退前ですらそういう事はあったのだ。今いる国の方が彼には幸せだと思う。

でも俳優として演技する楽しみみたいなものを、自分の中から完全に消してしまわないでほしい。欧州のテレビや映画の関係者に友人知人が大勢いる彼だ。どんなに小さな役でもいいから、俳優として逆輸入のような形での再出発をしてくれればと思っている。

 

自分は以前は相棒くらいしか彼を知らなくて、引退を機に彼の出演作を見るようになったんだが、これほど演技が出来る俳優だったのかと驚かされた。個人的には、悪い役をやっている時の演技に引き付けられる。

乱歩地獄の狂気の演技。怪盗山猫のお人好しな好青年から冷酷な殺し屋への豹変。子供のいたずらのように恐ろしい事をするブラマンのJ。

笑いながら人殺しする美形の役やらせたら日本一だ。(自分は彼を何だと思っているのだろう)

今のままでは惜しい。勿体ないお化けが殺しに来るレベルだ。あんた一般人になるなんて今更無理だよって話である。

俳優はやめるな。いつかでいいからもう一度演技をみせてくれ。出来れば海外デビューでお願いします。それが嘘偽らざる希望だ。

でもそれ以上に。

 

幸せになってくれ。

真面目に真剣に、そう願ってる。